反転授業とは

定義  反転とは,従来の「授業」と「予習・復習(宿題・演習)」の位置づけを逆にするという意味です。従来は「軽く予習をして授業で説明を受け,復習で問題演習」というスタイル(予習不要で復習中心の意識が強い)だったものを,「予習で概念や基礎知識を頭に入れ,それをもとに授業で思考を深めたり疑問を解決したりする」というスタイルに変える授業の方法です。
関連サイト
 「反転授業 : 基本を宿題で学んでから,授業で応用力を身につける(オデッセイコミュニケーションズ)
国立国会図書館の蔵書サーチ
反転授業の研究-試作と実践の記録  上記図書の著者であるジョナサン・バーグマン氏へのインタビュー記事。田原真人氏のサイト。

反転授業 ICTによる教育改革の進展
科学技術振興機構のサイト。北海道大学・重田勝介氏による。

「生きる力」を育む反転授業
株式会社リクルートのサイト。リクルート カレッジマネジメント 185 Mar- Apr 2014で,近畿大学附属高等学校の反転授業が紹介されている。

ICT教育・反転授業を展開する 高校現場に見るこれからの学びの姿
学研 進学情報 2014年8月号でも,近畿大学附属高等学校が紹介されている。

世界をキャンパスとして展開する広島大学改革構想
広島大学におけるアクティブ・ラーニングの内容として,反転授業の流れや学生の体験談がある。

反転授業の可能性と課題:外国語教育において反転授業は有効か?
東京大学の船守美穂氏の講演要項。文系科目で特に,教員が蕩々と語るという一方通行の授業で,試験も,暗記した知識を問うものが標準的であったことを指摘するが,同時に,安易な反転授業の導入は,高度に発達した外国語教育をかえってダウングレードさせる危険性はないか,とも指摘している。これは,高校教育においても注意すべき視点と思われる。

「反転授業」と「MOOC」の根本的な違いとは~加藤大氏に聞く
「Eduview」によるインタビュー記事。MOOC(ムーク)は講義をオンラインで視聴できる仕組み。
※MOOCは,短い映像ビデオを観た後に質問に答えたりディスカッションしたりして思考を深める学習だが,日本語である程度知っている内容について英語のMOOCで学ぶこともまた,予習を元に深く考える反転学習になる。代表的なMOOCとして,edXcourseraがある。

※反転授業の目的は,事前準備をすることで学習時間が増加することだけではありません。事前学習をきっかけに「考えさせること」が大きな目的であり,本を読んだりネットで調べたりすることで探究を促すことが期待されます。